私たちがご提案する「小さいものを小さくつくる」というコンセプトについて詳しく説明します。製造業は急激に変化する社会環境の中で様々な課題に直面しており、射出成形による部品製造の分野でも、従来の大量生産から少量多品種や変量生産へとシフトする必要があります。この背景を踏まえ、エプソンテックフオルムが提供するソリューションについてご紹介します。
現在の製造業は、消費者ニーズの変化により、大量生産の時代から少量多品種や変量生産の時代へと急速に移行しています。この変化により、製造プロセスや設備に対する要求も大きく変わってきました。大量生産の時代には、小さな部品であっても大型の成形機と大型の金型を用い、いかに多数個取りをするかが重要視されていました。しかし、少量多品種や変量生産が求められる現代では、大型の製造設備を使用することが、以下のような多くの無駄を生み出しています。
スペースの無駄
大型の成形機は設置スペースが大きく、重量的にも設置場所が限られます。製造の内製化、設備の増設、変量生産に向けた生産改革を検討するにあたって、成形機の専有面積が問題となっています。
材料の無駄
小物部品を大型の成形機で成形する場合、多数個取りを前提とするため、ランナー比率が高くなり材料の無駄が発生し、コストアップにもつながります。また、成形条件の最適化が難しく、歩留まりが安定しません。
エネルギーの無駄
大型の成形機はそもそものエネルギー消費が大きく、また、空調、照明といった光熱費も大きくなります。特に少量生産の場合、立上げから生産の中で、大型の成形機は生産数あたりのエネルギー効率が低下します。
エプソンテックフオルムは、これらの課題を解決するために「小さいものを小さくつくる」ことを提案します。具体的には、欲しい時に、欲しい数を、欲しい所で無駄を省いてつくる小型射出成形機を提供しています。この提案の核となるのが、独自のフラットスクリュテクノロジーです。
フラットスクリュテクノロジーは、エプソンテックフオルムの独自技術であり、コンパクトな成形機、廃材の最小化、低消費エネルギーを実現するための革新的な技術です。
コンパクトなサイズ
可塑化機構にフラットスクリュテクノロジーを採用することで、成形機全体のサイズを大幅に縮小しています。コンパクトなサイズにより、移設やレイアウト変更も容易で、工場内のスペースを有効活用できます。
廃材の最小化
フラットスクリュは流路が短いため、少ない材料で成形することが可能です。また、材料替えにおける廃材も少なくなります。多品種少量生産において、効率的な材料使用となります。
省エネルギー
フラットスクリュテクノロジーは高いエネルギー効率で材料の可塑化を行います。それにより、成形機のエネルギー消費が少なくなります。また、流路が短いため、材料に対する熱ダメージも軽減します。
エプソンテックフオルムの小型射出成形機は、新しい時代の部品製造に向けた最適なソリューションです。以下のような利点を提供することで、お客様の課題解決に貢献します。
高品質な部品製造
エプソンテックフオルムの射出成形機は、小物部品成形に特化した小型成形機です。小物部品を小型の成形機で成形することにより、射出容量、射出圧、保圧を緻密にコントロールでき、高精度な成形を可能にします。医療機器や光学部品などの精密さが求められる分野において、その技術力は大きな利点となります。
柔軟な生産対応
消費者ニーズの変化により、多品種少量生産や変量生産が求めらる現代において、迅速で柔軟な生産対応が必要です。エプソンテックフオルムの小型射出成形機は独自のテクノロジーにより迅速な生産切り替えが可能です。市場の変化に迅速かつ柔軟に対応できる生産体制を実現します。
コスト削減
独自テクノロジーによりランナーの最小化、廃材の削減により、材料の使用効率が良くなります。また、コンパクトなサイズによる設置スペースの節約やエネルギー消費の削減により、使用電力を抑えコスト削減効果を発揮します。
環境への配慮
低消費電力の小型射出成形機は、ランナーレス、廃材レスで使用する材料も最小化となります。環境負荷を低減し、環境にやさしく持続可能な生産を支援します。